3章 なぜマグネテラピーでこんなにきれいになれるのか
磁気は自然治癒力を活性化する
地磁気は母なる地球の贈り物
マグネテラピーは、微弱電流による波動のエネルギーです。
実はわたしたちが暮らしている地球は、「地磁気」という磁気をもっています。人間をはじめとして動物や植物という生物はこの地磁気と無関係ではありません。
ハトの帰巣本能はその脳にある磁気細胞を羅針盤にしているという事実を見ても、いかに地磁気が生命と密接な関係にあるかがわかります。
私たちの体を流れている血液はかすかながら電気を帯びています。血液の流れは、ある種の電気の流れともいえるのです。
血液が流れていれば、そこに電流が流れる。電気が流れれば磁界が生じます。
最近は生体磁場に関する研究が進んで、生体から発せられる極微弱な磁場を測る測定器も開発され、磁場に関するいろんなことがわかってきました。
たとえば、心臓から発生する磁場は地球磁場の1千万分の1、脳では十億分の一ということもわかった。いまでは心電図ならぬ心磁図も作製できるのです。
しかし、地球上の生物に大きな関わりを持っている磁場も、500年前に比べると、その磁力が10分の1になってしまったといいます。
その理由は私たちの身辺に鉄を使ったものがあふれていることが大きい。鉄は地磁気をどんどん吸収してしまうのです。
だから、鉄骨で骨組みを組んでコンクリートで固めた高層マンションでは、上へ行くほど地磁気の影響は受けにくい。地磁気の良い影響を受けたければ、マンションは1階か2階が限度のようです。
「住まいは木造家屋のほうが健康にいい」というのも、地磁気との関係で考えれば、何となく納得がいきます。
また、磁場不足が病人を増やすと主張する研究者もいます。磁場不足を解消するには、山登りやハイキング、森林浴など自然に親しむのがいい。都会でも公園のような舗装していない場所ではよい磁場を受けられます。
お昼休みになると、会社の中にいるよりも外に出たくなり、それも公園のような自然の豊かな場所が恋しくなるのは、わたしたちの体が無意識によい磁場を求めているからかもしれません。
厚生省が認可した磁気治療法
昔から磁気には人間にはわからない不思議な力があるといわれてきましたが、磁気を人間の体に作用させて治療を試みた先達がフランスのメスメル氏でした。
これが19世紀のおわりごろの話です。日本に磁気による治療が初めて導入されたのは近代になってから。昭和の初め頃だと言われています。
日本では東北帝国大学(現在の東北大学)の藤山博士が初めて磁気治療器を開発しました。そのきっかけは高圧電線の下では作物の育ちがいいという事実に目をつけたことでした。
以後、磁気療法に関心を示す人が徐々に増えてはいきましたが、一般的には「医学的に根拠がないもの」という認識が強く、日本ではほんのわずかな人しか磁気の効用については関心を示しませんでした。
そのため「磁気リング」のようなよいものが発売されても、一部の人たちにしか受け入れられなかったのです。しかしその後、磁気バンドは爆発的に売れることになります。
きっかけは、昭和33年に開かれた第101回日本内科学会で、中川恭一博士が磁気バンドの有効性について講演したことでした。医学の裏付けを得た磁気パワーは以後、いろいろな磁気治療に用いられ、販売されるようになっていきます。
そして、それまでは磁気ネックレスやブレスレット、磁気バンドなどは民間療法だという見方をしてきた厚生省(現厚生労働省)もついに、磁気治療器に関して厚生大臣の認可を受けなくては製造できないという規則を作るまでになったのです。
厚生省も認めた磁気治療法は、さらにその地位を上げていくことになり、磁気マクラ、磁気マットレス、磁気布団などさまざまな商品が市場に出回りました。その流れはいまでも続いています。
少し話がはずれますが、自動車の燃料タンクとキャブレーターの間に磁気を作用させて燃費を10%も向上させているケースもありますし、ある高級ホテルでは、暖房などに使用する重油に同じように磁気を作用させることで完全燃焼させて、燃費を節約すると同時に公害を出さないようにするためにも使われています。