2章 私たちはマグネテラピーで人生が変わった
古い「ヤケド痕」でもきれいになる
「電気脱毛のヤケド痕」がきれいになった
「私はもう一生水着が着られないんでしょうか。」
カウンセリングを受けにきた20代半ばのE子さんが、切なそうにこう言いました。
「だって、こんなにひどいヤケド痕がお腹にあるんですもの。ビキニなんかとても着られない。それにスネの辺りのヤケドも目立つし……ビーチに行ってもトレーナー姿でいなくちゃいけないんだわ。」
事情はこうです。毛深さに悩んでいたE子さんは脱毛エステに行き失敗、ヤケド痕をつくってしまったのです。
当サロンは37年エステティックをしていますが、ここ十数年、他のサロンで行っているような施術は一切営業していません。マグネテラピーだけです。だから、E子さんが当サロンを訪ねてきたのはむろん脱毛相談ではなく、ヤケド痕が何とかならないかというものでした。
電気脱毛の失敗はときにひどいヤケド痕を残します。場所によっては「もう一生水着は着られない」と思う女性がいても不思議はありません。中には「温泉などで他人と一緒に裸になることもできなくなった。」と嘆く方もいます。
E子さんは、おヘソ下にかけての脱毛ヤケドの痕はかなり重く、まるで何かの皮膚病の後遺症のようにも見えました。
そして、E子さんの「とにかくやってみたい。」という強い意志もあって、マグネテラピーを試してみることに……結果は私の想像を上回るものでした。それがどの程度かは、E子さんがサイパンやプーケット、南仏などから、たびたびきれいな絵葉書を私に送ってくれることからご想像ください。
ミニスカートがはけるようになった孝行娘
24歳の娘さんがお母さんといっしょにカウンセリングにやってきました。娘さんの足にはヤケド痕がありました。
カウンセリングを受けるとき、必ず私の本をよく読んでから来ていただくことになっていますが、娘さんは読んでいませんでした。それでお断りしようと思ったのですが、お母さんが、とても一生懸命だったので、お話を伺うことにしたのです。
娘さんのヤケドは熱湯によるものでした。子供の頃、両親が共働きで留守がちだったため、お腹がすくとカップラーメンをよく食べていたそうです。ある日ラーメンのカップをひっくり返してヤケドしてしまったというのです。
お母さんは、自分たちのせいでヤケドをさせてしまったと強く責任を感じ、年頃の女の子のようにミニスカートをはかせてあげたい一心で娘さんを連れてきたのです。
一方、娘さんの方には、また違った思いがありました。本人にしてみれば本を読んだらマグネテラピーを受けたくなる。でもそんな負担を親にかけたくない……そんなやさしい気特ちから、あえて本を読まなかったのだそうです。
話しているうちに、そういった事情がわかったため、私は快く機械の貸出しにOKを出したのです。事情を察して料金も半額にしました。2年後、娘さんは機械を返却に来ました。そのときの彼女の晴ればれとした笑顔がとても印象に残っています。
軽いヤケドの場合は適切な処置をすれば、痕にならずに治ってしまいますが、皮膚がただれるほどのヤケドになると、ケロイド状になって痕が残ることが少なくありません。ケロイド部分は赤くなったり、紫色に変色したり、皮膚が盛り上がったりします。
そうなってしまった皮膚をきれいにするのは容易なことではありません。しかしマグネテラピーによって、真皮の再生能力を目覚めさせることができるのです。この娘さんのケースはその好例といってよいでしょう。